初版発行日 2008年5月25日
発行出版社 実業之日本社
スタイル 短編集
私の評価
未発表の小説どおりに殺人事件が!事件の背後に隠された複雑な人間模様。十津川警部の推理がそのもつれた糸を解きほどいていく。
あらすじ
1.鬼怒川心中事件
短編集「伊豆・河津七滝に消えた女」に収録。下記を参照↓↓
→「伊豆・河津七滝に消えた女」
2.死を運ぶ特急「谷川5号」
短編集「展望車殺人事件」に収録。下記を参照↓↓
→「展望車殺人事件」
3.恋と幻想の上越線
短編集「恋と裏切りの山陰本線」に収録。下記を参照↓↓
→「恋と裏切りの山陰本線」
4.ATC作動せず
御宿駅からL特急「わかしお7号」に乗り込んできた男3人組が、グリーン車に乗っていた宝石商の男を射殺した。犯人たちは勝浦駅で降りる予定だったが、降りられず、そのままL特急「わかしお7号」に立てこもり、列車を走らせながら逃走。列車は外房線から内房線に入りそのまま東京方面に進んでいる。錦糸町駅までに止めないと列車の衝突事故が起こる可能性があるという……。
5.死への近道列車
短編集「十津川警部C11を追う」に収録。下記を参照↓↓
→「十津川警部C11を追う」
小説に登場した舞台
1.鬼怒川心中事件
短編集「伊豆・河津七滝に消えた女」に収録。下記を参照↓↓
→「伊豆・河津七滝に消えた女」
2.死を運ぶ特急「谷川5号」
短編集「展望車殺人事件」に収録。下記を参照↓↓
→「展望車殺人事件」
3.恋と幻想の上越線
短編集「恋と裏切りの山陰本線」に収録。下記を参照↓↓
→「恋と裏切りの山陰本線」
4.ATC作動せず
- 御宿駅(千葉県・御宿町)
- L特急「わかしお7号」
- 勝浦駅(千葉県勝浦市)
- 上総興津駅(千葉県勝浦市)
- 安房鴨川駅(千葉県勝浦市)
- 錦糸町駅(東京都墨田区)
- 東京駅(東京都千代田区)
- 北鎌倉駅(神奈川県鎌倉市)
5.死への近道列車
短編集「十津川警部C11を追う」に収録。下記を参照↓↓
→「十津川警部C11を追う」
登場人物
1.鬼怒川心中事件
短編集「伊豆・河津七滝に消えた女」に収録。下記を参照↓↓
→「伊豆・河津七滝に消えた女」
2.死を運ぶ特急「谷川5号」
短編集「展望車殺人事件」に収録。下記を参照↓↓
→「展望車殺人事件」
3.恋と幻想の上越線
短編集「恋と裏切りの山陰本線」に収録。下記を参照↓↓
→「恋と裏切りの山陰本線」
4.ATC作動せず
- 十津川省三:
警視庁捜査一課の警部。主人公。 - 亀井定雄:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。 - 日下淳一:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 清水新一:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 浜寺信人:
新宿東口にある宝石店の社長。新宿西口のマンションに在住。L特急「わかしお7号」で3人組の男に射殺された。 - 原田ゆう子:
新宿歌舞伎町のクラブ「シンデレラ」のホステス。浜寺信人と一緒にL特急「わかしお7号」に乗車していた。 - 矢木:
浜寺信人が経営する宝石店の副支店長。 - 立花:
安房鴨川駅の駅長。 - 仁村:
51歳。国鉄総合指令所の主任。 - 三浦:
千葉県警の刑事。 - 早川:
千葉県警捜査一課の部長刑事。 - 田中:
ヘリコプターの操縦士。 - 原田:
警視庁捜査四課の刑事。 - 片山:
神奈川県警の警部。 - 井崎五郎:
29歳。N組の組員。 - 中田政彦:
30歳。N組の組員。 - 青山誠:
30歳。N組の組員。
5.死への近道列車
短編集「十津川警部C11を追う」に収録。下記を参照↓↓
→「十津川警部C11を追う」
印象に残った名言、名表現
なし。
感想
本作は、鬼怒川温泉、草津温泉、水上温泉などの温泉街や、特急スペーシアきぬ、L特急「谷川5号」、成田エクスプレス、L特急「わかしお7号」などの特急列車が登場するトラベルミステリー集である。
いずれも、短編らしいスピード感と、コンパクトだけどアクセントの効いたトリックが面白い作品ばかりである。
4作目の「ATC作動せず」では、ATCとATSの違い、さらに、外房線の列車には都内でATCが作動しない恐れがあるなど、列車マニアの西村京太郎先生らしい、詳しい説明が書かれてあった。
この作品は、列車に詳しい先生だからこそ描けた作品だと思う。
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