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「しまなみ海道追跡ルート」感想レビュー。あらすじ、舞台、登場人物

しまなみ海道追跡ルート小説

初版発行日 2001年9月30日
発行出版社 徳間書店
スタイル 長編

POINT】
誘拐、爆破、脅迫、占拠、人質。どんどんエスカレートする犯行グループ。警察への挑戦とたたかう十津川警部。すべてが終わったとき、事件は意外な姿を見せはじめる。
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あらすじ

観光会社<瀬戸内ビュー>社長の娘が誘拐された。身代金は五億円。それをライバル社社長の口座に振り込めというのだ。五億円を受け取り、モーターボートで逃走を図った犯人はクルーザーと激突し、沈没。あらたに六億円の要求が!?

小説の目次

  1. 爆発
  2. しまなみ海道へ
  3. 火矢走る
  4. 生口島
  5. 真実への道
  6. 終章

小説に登場した舞台

  • 岡山駅(岡山市北区)
  • 牛窓(岡山県瀬戸内市)
  • 尾道(広島県尾道市)
  • 伯方・大島大橋(愛媛県今治市)
  • 村上水軍博物館(愛媛県今治市)
  • 大島(愛媛県今治市)
  • 向島(広島県尾道市)
  • 因島(広島県尾道市)
  • 生口島(広島県尾道市)
  • 多々羅大橋(広島県尾道市)
  • 大三島(愛媛県今治市)
  • 高根島(広島県尾道市)
  • 福山(広島県福山市)
  • 鞆の浦(広島県福山市)
  • 小豆島(香川県小豆郡)

登場人物

警視庁捜査一課

  • 十津川省三:
    警視庁捜査一課の警部。主人公。
  • 亀井定雄:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。
  • 日下淳一:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 北条早苗:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 西本明:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 田中刑事:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 片山刑事:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 三上刑事部長:
    刑事部長。十津川警部の上司。

その他の警察

  • 吉田:
    岡山県警の刑事。
  • 黒川:
    広島県警の刑事部長。
  • 滝本:
    広島県警の警部。
  • 河野:
    愛媛県捜査一課の警部。

 

個人的な推しポイント

  • 犯行グループからつぎつぎと届く脅迫。それに対抗する警察。次になにが飛び出すかわからない緊張感。
  • 誘拐による身代金要求、爆破、展望塔の占拠と観光客の人質。どんどん過激になる犯行グループ。
  • 事件は二重構造になっている。事件を追う主観的な目と、全体像を見渡す客観的な目が養われる。
本作における重要な謎は「犯行グループの真の狙いはなにか?」

総評

やられた……

これが読了したとき、はじめに浮かんだ感想である。

と同時に、これこそがもっとも納得できる終わり方であるとも思った。これぞ”極上のミステリー”と呼べる大どんでん返しと重層的なストーリーがここにある。

本作は、大手旅行会社の娘が誘拐され、身代金を要求されたところから始まる。まんまと身代金を奪った犯人は、その後、旅行会社の主力であるしまなみ海道へと牙をむく。

大三島のレストランの爆破、生口島の占拠。警察側は警視庁、広島県警、愛媛県警の合同捜査になり、海上保安庁も出動する大規模なものになっていく。

生口島の爆破ですべてが終わったと思いきや、ここからが”本当の事件”の幕開けとなったのだ。

この先は自分の目で確かめてほしい。ほのかに余韻を残すラストシーンで拍手したくなるはずだから。

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