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「東京と金沢の間」感想レビュー。あらすじ、舞台、登場人物

東京と金沢の間小説

初版発行日 2015年2月25日
発行出版社 中央公論新社
スタイル 長編

私の評価 2.0

POINT】
十津川は、特攻で亡くなった若者たちに思いを馳せ、複雑な心境で殺人事件を追う。
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あらすじ

8月15日、元海軍航空隊中尉の小暮義男が扼殺された。93歳であった。北陸新幹線が開業する故郷金沢から東京へ出て、一人で暮らしていたのだ。被害者の戦中・戦後を調べる十津川は、小暮が戦争末期に、「私もすぐ、君たちの後に続く」と言って特攻隊員を送り出していたこと、さらに、40年前に元陸軍中将の莫大な遺産を相続し、同時に「特攻とは何だったのか、調べてほしい」と託されていたことを突き止める。

小説の目次

  1. 終戦記念日の死
  2. 決戦の思想
  3. マニラ
  4. 命の担保
  5. 特攻神話
  6. 現地主義
  7. 東京の死と金沢の生

冒頭の文

その日は終戦記念日、八月十五日だった。

小説に登場した舞台

  • 国立国会図書館(東京都千代田区)
  • 金沢駅(石川県金沢市)
  • 東京駅(東京都千代田区)
  • 熱海駅(静岡県熱海市)
  • 修善寺駅(静岡県伊豆市)
  • 函館(北海道函館市)
  • 羽田空港(東京都大田区)

登場人物

警視庁捜査一課

  • 十津川省三:
    警視庁捜査一課の警部。主人公。
  • 亀井定雄:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。
  • 西本明:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 日下淳一:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 北条早苗:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 三上刑事部長:
    刑事部長。十津川警部の上司。

事件関係者

  • 小暮義男:
    93歳。江東区内のマンションに在住。元国鉄職員で、太平洋戦争時代は海軍だった。自宅で死体となって発見された。
  • 小暮俊介:
    小暮義男の義理の息子。JR職員で金沢駅の助役。金沢市内に在住。
  • 園田ミツ子:
    85歳。病気のため修善寺の病院に入院中。フィリピン防衛司令官だった久我誠と生活したことがある。
  • 田宮君平:
    小暮義男の海軍の同期。札幌在住。
  • 小田淳一:
    M大学の准教授。特攻に詳しい。
  • 後藤:
    90歳。S工業の顧問。

その他の登場人物

  • 田島:
    中央新聞社会部の記者。十津川警部の大学時代の同級生。
  • 青木康子:
    60歳。小暮義男が住むマンションの大家。
  • 小暮美津子:
    小暮俊介の妻。
  • 酒井智幸:
    金沢駅の助役。
  • 園田祥子:
    62歳。園田ミツ子の娘。
  • 安斎明:
    61歳。函館駅近くでラーメン店を営む。
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感想

本作は、歴史組み込み型ミステリーであった。テーマは太平洋戦争時代で、この時代の出来事が事件の根幹にあるというものである。太平洋戦争時代の中でもとくに特攻について深堀りしていく話であった。

ただし、ミステリーとしては見どころがない。太平洋戦争時代のことに興味がある方は、楽しめるかもしれない。

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