初版発行日 1990年12月20日
発行出版社 光文社
スタイル 短編集
私の評価
【POINT】
犯人のアリバイ工作を十津川警部は逆転できるか?胸のすく名推理!
犯人のアリバイ工作を十津川警部は逆転できるか?胸のすく名推理!
あらすじ
1.阿波鳴門殺人事件
被害者はトラベル・ミステリーの第一人者、北川京介。白昼、観潮で有名な鳴門公園で取材中、わずか五分の隙に殺害されたのだ。さらに一週間後、調布・深大寺で女子大生・小西麻子が殺され、四国旅行の写真が消えた。この連続殺人に浮かぶ四人の容疑者。「ひかり号」を追い越すトリックとは何か?
2.死体は潮風に吹かれて
短編集「みちのく事件簿」に収録。下記を参照↓↓
→「みちのく事件簿」
3.ある刑事の旅
短編集「阿蘇・鹿児島殺意の車窓」に収録。下記を参照↓↓
→「阿蘇・鹿児島殺意の車窓」
小説に登場した舞台
1.阿波鳴門殺人事件
- 大鳴門橋(徳島県鳴門市)
- 千畳敷展望台(徳島県鳴門市)
- 深大寺(東京都調布市)
- 鳴門公園(徳島県鳴門市)
- 新大阪駅(大阪府大阪市淀川区)
- 特急「スーパーくろしお号」
- 和歌山駅(和歌山県和歌山市)
- 和歌山港(和歌山県和歌山市)
- 徳島阿波おどり空港(徳島県・松茂町)
- 羽田空港(東京都大田区)
2.死体は潮風に吹かれて
短編集「みちのく事件簿」に収録。下記を参照↓↓
→「みちのく事件簿」
3.ある刑事の旅
短編集「阿蘇・鹿児島殺意の車窓」に収録。下記を参照↓↓
→「阿蘇・鹿児島殺意の車窓」
登場人物
1.阿波鳴門殺人事件
- 十津川省三:
警視庁捜査一課の警部。主人公。 - 亀井定雄:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。 - 西本明:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 日下淳一:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 清水新一:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 三浦:
徳島県警の警部。 - 田中:
徳島県警の刑事。 - 林:
徳島県警の本部長。 - 増田和郎:
大阪府警本部の刑事。 - 北川京介:
トラベル・ミステリー作家。大鳴門橋近くで何者かに殺害された。 - 北川まゆみ:
35歳。北川京介の妻。インテリアデザイナー。 - 久保守:
東文社の編集者。吉祥寺のマンションに在住。 - 小西麻子:
19歳。M大学に通う女子大生。三鷹市内のマンションに在住。深大寺の境内で死体となって発見された。 - 太刀川ゆき:
26歳。銀座にあるクラブのホステス。北川京介の愛人。 - 有沢哲也:
K大学に通う大学生。小西麻子の恋人。四谷三丁目のアパートに在住。 - 青木:
東文社の編集長。 - 神田美弥子:
小西麻子の友人。
2.死体は潮風に吹かれて
短編集「みちのく事件簿」に収録。下記を参照↓↓
→「みちのく事件簿」
3.ある刑事の旅
短編集「阿蘇・鹿児島殺意の車窓」に収録。下記を参照↓↓
→「阿蘇・鹿児島殺意の車窓」
感想
本作は、3つの作品が収録された短編酒である。
ひとつ挙げるなら、やはり「阿波鳴門殺人事件」だろう。150ページ近くある大ボリューム短編であり、長編なみの読み応えがある。
しかも、被害者がトラベル・ミステリー作家であった。トラベル・ミステリー作家の西村京太郎先生が、同業設定の人物を作中に登場させるのは、なかなか面白いものがあった。
さらに、本格的な時刻表トリックとアリバイ工作があり、十津川警部と亀井刑事がアリバイを見破るのにかなり手を焼いている。犯人像も二転三転し、どんでん返しがくり返された上で、ようやく真犯人が見えてくる。
短編には短いからこその良さがあるが、本作みたいな大ボリューム短編は、お得な気分にさせてくれる。
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