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「四国情死行」感想レビュー。あらすじ、舞台、登場人物

四国情死行小説

初版発行日 2003年4月15日
発行出版社 講談社
スタイル 短編集

私の評価 4.1

POINT】
十津川警部の推理が犯人を追いつめる表題作ほか、全4編の傑作ミステリー集。
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あらすじ

1.配達するのは死

叔父の配送会社で働く森和行は、西田誠と名乗る男から、伊東のホテルに泊まっている内村かおりに、ワインと腕時計を送るよう依頼され、バイク便で届けた。だが、森が届けたワインを飲んだかおりがホテルで死亡した。捜査を開始した十津川警部は、送り主の西田誠が偽名であることをつかみ、行方を追っていたが、この男も死体で発見された。また、配達員の森和行も刺殺されてしまう……。さらに、伊東で殺された内村かおりも偽名だったことが判明する。

2.死を運ぶ運転手

大泉学園町にある小さな公園で近くに住む神木ゆきが死体となって発見された。彼女はその日、池袋で友人たちと飲み会をした後、電車で大泉学園駅まで行き、駅からタクシーを使ったという。一方、三鷹市新川にある空き地で法律事務所の社員・本村亜紀が死体となって発見された。彼女もその日、三鷹駅からタクシーを使って帰宅していた。犯人はタクシー運転手か!?犯人を逮捕できないまま、第三、第四の事件が発生する……。

3.四国情死行

短編集「日本遺産からの死の便り」に収録。下記を参照↓↓

→「日本遺産からの死の便り

4.能登八キロの罠

短編集「北陸事件簿」に収録。下記を参照↓↓

→「北陸事件簿

小説に登場した舞台

1.配達するのは死

  • 伊東(静岡県伊東市)
  • 歌舞伎町(東京都新宿区)
  • 新花巻駅(岩手県花巻市)
  • 花巻温泉(岩手県花巻市)

2.死を運ぶ運転手

  • 大泉学園(東京都練馬区)
  • 三鷹駅(東京都三鷹市)
  • 善福寺公園(東京都杉並区)
  • 吉祥寺駅(東京都武蔵野市)

3.四国情死行

短編集「日本遺産からの死の便り」に収録。下記を参照↓↓

→「日本遺産からの死の便り

4.能登八キロの罠

短編集「北陸事件簿」に収録。下記を参照↓↓

→「北陸事件簿

登場人物

1.配達するのは死

  • 十津川省三:
    警視庁捜査一課の警部。主人公。
  • 亀井定雄:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。
  • 西本明:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 日下淳一:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 三上刑事部長:
    刑事部長。十津川警部の上司。
  • 戸浦:
    静岡県警の警部。
  • 木村:
    新宿署の刑事。
  • 森和行:
    28歳。叔父の配達会社の社員。新宿の雑居ビルで何者かに刺殺される。
  • 井上:
    森和行の叔父。配達会社の社長。
  • 小林誠:
    「西田誠」の名前で森にワインを預けた男。元私立探偵で前科あり。四谷のホテルの地下駐車場で死体となって発見された。
  • 水谷あき:
    S女子短大に通う短大生。伊東のホテルで服毒死する。
  • 坪井真一郎:
    坪井観光の社長。渋谷区松濤の豪邸に在住。
  • 山下:
    弁護士。
  • 三宅信彦:
    経営コンサルタント。世田谷のマンションに在住。
  • 立花功:
    有名経営コンサルタント。三宅信彦の知り合い。
  • 内村かおり:
    S女子短大に通う短大生。水谷あきの友人。

2.死を運ぶ運転手

  • 十津川省三:
    警視庁捜査一課の警部。主人公。
  • 亀井定雄:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。
  • 西本明:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 日下淳一:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 北条早苗:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 三田村功:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 三上刑事部長:
    刑事部長。十津川警部の上司。
  • 中村:
    警視庁初動捜査班の警部。
  • 戸田:
    麹町署の刑事。
  • 神木ゆき:
    25歳。M銀行池袋支店に勤務。練馬区大泉学園町のマンションに在住。大泉学園町の公園で死体となって発見された。
  • 片桐正義:
    30歳。神木ゆきの元恋人。
  • 本村亜紀:
    23歳。四谷にある法律事務所に勤務。三鷹市新川二丁目のマンションに在住。自宅近くの空き地で死体となって発見された。
  • 青山みどり:
    本村亜紀が働いていた法律事務所の社員。
  • 湯浅:
    本村亜紀が働いていた法律事務所の弁護士。
  • 田宮健介:
    本村亜紀の恋人。武蔵境駅近くのマンションに在住。
  • 小野ゆき:
    25歳。丸の内にあるK生命保険に勤務。杉並区善福寺のマンションに在住。善福寺公園で死体となって発見された。
  • 原弘一:
    30歳。小野ゆきの恋人。丸の内にある貿易会社に勤務。国分寺のマンションに在住。
  • 榊原実:
    37歳。東京KKタクシーの運転手。世田谷区経堂のマンションに在住。
  • 吉村めぐみ:
    23歳。銀座のブランド店に勤務。深大寺元町のマンションに在住。深大寺元町の路上で死体となって発見された。
  • 君原まゆみ:
    28歳。銀座にあるクラブRのホステス。
  • 太刀川:
    新開タクシーのタクシー運転手。国立にあるマンションに在住。
  • 片岡:
    弁護士。

3.四国情死行

短編集「日本遺産からの死の便り」に収録。下記を参照↓↓

→「日本遺産からの死の便り

4.能登八キロの罠

短編集「北陸事件簿」に収録。下記を参照↓↓

→「北陸事件簿

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感想

本作は、いずれ力作の4作品が収録された短編集である。

1作目の「配達するのは死」は、十津川警部が仕掛けた罠が自供に追い込んだ秀作。2作目の「死を運ぶ運転手」はタクシー運転手が起こした連続殺人事件。一見、接点のない被害者にあった意外な共通点に意表を突かれた。

バラバラだった被害者がひとつの共通点で結びついたとき、真犯人が自然に浮上する流れが見事だったと思う。

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