初版発行日 2016年1月6日
発行出版社 実業之日本社
スタイル 長編
私の評価
【POINT】
一番列車で殺人事件がー。今度はおれが狙われる!?
一番列車で殺人事件がー。今度はおれが狙われる!?
あらすじ
鉄道雑誌の記者・伊東雅人は北陸新幹線開業日の一番列車を取材するため徹夜をしてグリーン車の切符を購入する。しかし、見知らぬ男から話を持ちかけられ、同じ列車のグランクラスの切符と交換することに。当日、取材を終えた伊東に、自分が乗るはずだったグリーン車内で殺人事件が発生したというニュースが飛び込む。その後、伊東の周りで不信が事件が続き、十津川警部も捜査に乗り出すが……。
小説の目次
- 三月十四日
- 被害者の顔
- 手紙
- レイテ決戦
- 日本を捨てた男
- 平和と戦争と
- 最後の戦い
冒頭の文
伊東雅人は、鉄道マニアである。正確にいえば、鉄道マニアから、鉄道雑誌の記者になった。
小説に登場した舞台
- 東京駅(東京都千代田区)
- 金沢駅(石川県金沢市)
- マニラ(フィリピン)
- 羽田空港(東京都大田区)
- 帝国ホテル東京(東京都千代田区)
登場人物
警視庁捜査一課
- 十津川省三:
警視庁捜査一課の警部。主人公。 - 亀井定雄:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。 - 西本明:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 日下淳一:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 北条早苗:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 三田村功:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 三上刑事部長:
刑事部長。十津川警部の上司。
事件関係者
- 伊東雅人:
東京八重洲にある鉄道雑誌の記者。 - 木村太:
13歳。N中学に通う中学2年生。R川に落ちて死亡した。 - 中山正昭:
66歳。フィリピンのセブ島に在住。4年前まで千代田区にある図書館の館長をしていた。北陸新幹線「かがやし」の車内で死体となって発見された。 - 岡田剛:
19歳。トラック運転手。事故で死亡した。 - ミスター・ロドリゲス:
フィリピンの実業家。 - アリサ:
ミスター・ロドリゲスの娘。 - 三木裕介:
51歳。都内在住のサラリーマン。鉄道マニア。高知で死体となって発見された。 - 田口恭一:
自称記者。 - 小田島幸太郎:
「日比友好観光会社」の社長。
その他の登場人物
- 坂本:
石川県警の警部。 - 日高けい:
伊東雅人の恋人。 - 古賀悟:
犯罪心理学の専門家。元警察官。 - 小野塚:
中央大学の教授。現代史を研究している。 - 片桐敬三:
50歳。都内在住のサラリーマン。鉄道マニア。 - 柴田五郎:
官房副長官。
感想
本作は、太平洋戦争の歴史やエピソードが事件の根にある、歴史組込み型ミステリーである。2010年代行の十津川警部シリーズの代表的なパターンになっている。
事件の序盤に北陸新幹線が登場し、この北陸新幹線の車内で殺人事件が起こるが、事件の本質とは関係なく、その後も北陸新幹線が登場することはない。
よって、この内容で「北陸新幹線殺人事件」にするのは、さすがに無理があるのではと思ってしまった。
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