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「愛と殺意の津軽三味線」感想レビュー。あらすじ、舞台、登場人物

愛と殺意の津軽三味線小説

初版発行日 2002年12月20日
発行出版社 中央公論新社
スタイル 長編

私の評価 4.0

POINT】
殺人現場に三味線の調べー。十津川警部、津軽に馳せる!!
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あらすじ

東京都内で4件の連続殺人事件が発生。頭部を鈍器で割られたり、背中をナイフでめった刺しにされたりと陰惨な殺害方法であった。そして犯行時の現場からは、いずれも津軽三味線の調べが聞こえていたという。十津川警部は犯人の強い意志と主張を感じるが、被害者に共通点が見出せず捜査は難航する。十津川は唯一の手掛かり―「三味線の謎」を解くため、青森に向かう。津軽の地で十津川を待つ、驚愕の事実とは。

小説の目次

  1. 津軽三味線
  2. じょんから口説き
  3. あるカップル
  4. 津軽雪譜
  5. ある風景
  6. 恋人
  7. 最後の演奏

冒頭の文

京王線つつじヶ丘駅で降りた時は、もうバスは、終っていた。

小説に登場した舞台

  • つつじヶ丘駅(東京都調布市)
  • お台場海浜公園(東京都港区)
  • 名古屋駅(愛知県名古屋市中村区)
  • 岐阜市街(岐阜県岐阜市)
  • 盛岡駅(岩手県盛岡市)
  • 青森駅(青森県青森市)
  • 五所川原市役所(青森県五所川原市)
  • 四谷三丁目駅(東京都新宿区)
  • 新宿中央公園(東京都新宿区)
  • 京王多摩川(東京都調布市)

登場人物

警視庁捜査一課

  • 十津川省三:
    警視庁捜査一課の警部。主人公。
  • 亀井定雄:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。
  • 西本明:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 日下淳一:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 北条早苗:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 三田村功:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 片山明:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 田中大輔:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 三上刑事部長:
    刑事部長。十津川警部の上司。

警察関係者

  • 川島:
    50歳。青森県警捜査一課の警部。
  • 中村:
    警視庁初動捜査班の警部。
  • 田口(通常は田島の名前で登場する):
    中央新聞社会部の記者。十津川警部の大学時代の同級生。
  • 小野寺:
    弁護士。十津川警部の大学時代の同級生。

事件関係者

  • 三田誠次:
    35歳。四谷に本社のある製薬会社Kの販売第一課の課長補佐。深大寺近くのマンションに在住。つつじヶ丘駅近くで死体となって発見された。
  • 沢田あき:
    28歳。人材派遣会社「サン人事KK」に勤務。板橋区のアパートに在住。アパートの駐車場で何者かに殺害された。
  • 小川新平:
    48歳。建築デザイナー。月島のマンションに在住。お台場海浜公園で死体となって発見された。
  • 坂口美代:
    36歳。津軽三味線の名手。都内在住。青森出身。
  • 森崎達人:
    36歳。フリーター。元N実業の社員。大田区洗足池近くのマンションに在住。
  • 中本亜木子:
    25歳。渋谷にあるデパートで経理の仕事をしている。森崎達人の恋人。洗足池近くの路地で死体となって発見された。
  • 北川ゆき:
    26歳。津軽三味線の名手。五所川原にある民謡酒場「つがる」で働いていた。2年前、津軽半島で雪崩で押しつぶされた車の中で死体となって発見された。
  • 北川はるか:
    北川ゆきの妹。
  • 木村宏:
    津軽半島にあった民宿「きむら」の主人。漁師。自殺した。
  • 大川久彦:
    32歳。建設会社に勤務。新宿区左衛門町のマンションに在住。
  • 小林ゆかり:
    26歳。大川久彦の妻。小林食品の社長の娘。

その他の登場人物

  • 井上:
    製薬会社Kの販売第一課長。
  • 中野麻美:
    製薬会社Kの社員。三田誠次の恋人。
  • 白木茂:
    40歳。東京都庁の職員。
  • 北野ゆみ:
    19歳。都内の予備校に通う浪人生。
  • 片桐:
    人材派遣会社「サン人事KK」の部長。
  • 城石:
    N大学に通う大学生。
  • 広田かおり:
    N大学に通う大学生。
  • 鈴木修造:
    60歳。お台場近くにあるパン屋の主人。
  • 中本恵子:
    中本亜木子の母親。岐阜市内にある「ナカモト パン&ケーキ」の店主。
  • 白川:
    青森のテレビ局のプロデューサー。
  • 宮本:
    五所川原にある民謡酒場「つがる」の店主。
  • 松本:
    五所川原の運送会社に勤務。
  • 小松:
    五所川原市内のコンビニ店員。
  • 青野:
    65歳。青森市内にある焼肉店の店主。元漁師。木村宏の友人。
  • 石坂:
    青森のガイド。
  • 木村文子:
    木村宏の妻。
  • 片桐栄:
    四谷三丁目に事務所をかまえる弁護士。
  • 篠田:
    大川久彦の大学時代の同級生。
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感想

津軽三味線の哀愁と津軽半島の旅情を誘う、王道のトラベル・ミステリーだったと思う。東京の人間は、東北や北海道など北の大地には、哀愁というものを無意識的に感じてしまうが、本作も、東京人が青森に感じる哀愁というものが描かれていたと思う。

事件については、2年前、津軽半島で起きた事件が発端となった連続殺人事件。真相を解くカギは、津軽三味線にあったというものであった。

全体として、哀しい事件だったと思う。

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