初版発行日 2007年11月25日
発行出版社 実業之日本社
スタイル 短編集
私の評価
東京・岡山・仙台を結ぶ殺意のトラベル・ライン!
あらすじ
1.ゆうづる5号殺人事件
短編集「寝台特急に殺意をのせて」に収録。下記を参照↓↓
→「寝台特急に殺意をのせて」
2.急行べにばな殺人事件
亀井刑事の高校の同級生が仙台で開かれ、亀井は休暇をとって参加した。同窓会の4次会まで残ったのは亀井のほかに、新発田市に住む矢代、福島に住む白石、仙台に住む田原の4人だった。同窓会の翌日、亀井と白石は新発田へ帰る矢代を仙台駅まで見送った。が、矢代は帰りの急行「べにばな号」の社内で何者かに殺害されてしまう!
3.特急あいづ殺人事件
十津川警部の妻、直子は友人が建てた猪苗代湖畔のペンションに遊びに行くことになった。上野駅から猪苗代駅まで直通の特急「あいづ」に乗って向かっている途中、車両の前方にいた女が何者かに刺殺される。女は死ぬ直前、「アキー」というダイイング・メッセージを残した。
4.愛と絶望の奥羽本線
短編集「愛と憎しみの高山本線」に収録。下記を参照↓↓
→「愛と憎しみの高山本線」
5.謎と絶望の東北本線
短編集「謎と殺意の田沢湖線」に収録。下記を参照↓↓
→「謎と殺意の田沢湖線」
小説に登場した舞台
1.ゆうづる5号殺人事件
短編集「寝台特急に殺意をのせて」に収録。下記を参照↓↓
→「寝台特急に殺意をのせて」
2.急行べにばな殺人事件
- 仙台駅(宮城県仙台市青葉区)
- 急行「べにばな号」
- 山形駅(山形県山形市)
3.特急あいづ殺人事件
- 上野駅(東京都台東区)
- 特急「あいづ」
- 西那須野駅(栃木県那須塩原市)
- 猪苗代湖(福島県・猪苗代町)
- 郡山駅(福島県郡山市)
- 猪苗代駅(福島県・猪苗代町)
4.愛と絶望の奥羽本線
短編集「愛と憎しみの高山本線」に収録。下記を参照↓↓
→「愛と憎しみの高山本線」
5.謎と絶望の東北本線
短編集「謎と殺意の田沢湖線」に収録。下記を参照↓↓
→「謎と殺意の田沢湖線」
登場人物
1.ゆうづる5号殺人事件
短編集「寝台特急に殺意をのせて」に収録。下記を参照↓↓
→「寝台特急に殺意をのせて」
2.急行べにばな殺人事件
- 十津川省三:
警視庁捜査一課の警部。主人公。 - 亀井定雄:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。高校の同窓会が仙台で開かれ、休暇をとって参加した。 - 小野:
山形県警の刑事。 - 原:
宮城県警の警部。 - 田原:
仙台市内にある喫茶店の店主。亀井刑事の高校時代の同級生。 - 矢代晃一:
亀井刑事の高校時代の同級生。新潟県新発田市にある工場の専務。急行「べにばな号」の社内で死体となって発見された。 - 白石:
亀井刑事の高校時代の同級生。福島に在住。 - 由加:
クラブの元ホステス。矢代の再婚相手。
3.特急あいづ殺人事件
- 十津川省三:
警視庁捜査一課の警部。主人公。 - 亀井定雄:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。 - 西本明:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 日下淳一:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 清水新一:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 大内:
栃木県警の警部。 - 田宮:
福島県警の警部。 - 十津川直子:
十津川警部の妻。友人が建てた猪苗代湖畔のペンションに遊びに行くことに。 - 橋口ゆう子:
27歳。ルポライター。世田谷区松原のマンションに在住。特急「あいづ」の社内で何者かに刺殺される。 - 広田みさ子:
十津川直子の友人。猪苗代湖畔にペンションをもつ。 - 秋吉実:
35歳。M鉄鋼の業務課長。練馬区石神井に在住。 - 片岡友子:
女優。原宿のマンションに在住。猪苗代の別荘で死体となって発見された。 - 井上:
片岡友子のマネージャー。 - 大田原健一:
建設省の事務次官。 - 徳田誠一郎:
新宿西口にあるT不動産の社長。 - 星野明:
徳田誠一郎の部下。
4.愛と絶望の奥羽本線
短編集「愛と憎しみの高山本線」に収録。下記を参照↓↓
→「愛と憎しみの高山本線」
5.謎と絶望の東北本線
短編集「謎と殺意の田沢湖線」に収録。下記を参照↓↓
→「謎と殺意の田沢湖線」
感想
本作は、東北が舞台になった5つの作品を集めた短編集である。
いずれも東北の旅情と列車トリックが光る作品だが、一つ挙げるとすれば、「急行べにばな殺人事件」だろう。
亀井刑事の同級生2人が殺され、しかも犯人も同級生であり、さらに、亀井刑事が同級生に罠にはめられるというショッキングな事件であった。
罠にはめられた亀井刑事を、十津川警部の推理で救い出すという流れであるが、犯人が使った時刻表トリックを見破った十津川の執念と亀井刑事への思いが印象的だった作品である。
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