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「スーパー雷鳥殺人事件」感想レビュー。あらすじ、舞台、登場人物

小説

初版発行日 1990年8月31日
発行出版社 徳間書店
スタイル 長編

私の評価 3.9

POINT】
意外な展開を見せる難事件に十津川警部が挑む!会心の長編トラベル・ミステリー!!
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あらすじ

佐々木貢は福井県の東尋坊で死ぬつもりだった。商社マン生活に疲れ果ててしまったからだ。が、乗車したスーパー雷鳥3号の車内で、池辺興産社長池辺康夫の毒死を目撃してしまう。しかも、息絶える寸前の池辺から、復讐を依頼する手紙とそのための資金、自分の命を狙う疑いのある者のリストを託されてしまったのだ!折から、リストの人物達が次々と佐々木に接触してきた……。

小説の目次

  1. スーパー雷鳥3号
  2. 東尋坊の女
  3. 東京へ帰る
  4. 車の中で
  5. 尾行
  6. 女の経歴
  7. 二通目の手紙
  8. 容疑者探し
  9. 雨に打たれて
  10. 最後の殺人
  11. 最後の遺産
  12. 最後の旅

冒頭の文

佐々木貢は、東尋坊で死ぬ気だった。三十歳で、身体頑健、M商事の係長。他人眼には、何の不足もないように見えたかも知れない。

小説に登場した舞台

  • 東京駅(東京都千代田区)
  • 京都駅(京都府京都市下京区)
  • 特急「スーパー雷鳥」
  • 福井駅(福井県福井市)
  • 東尋坊(福井県坂井市)
  • 特急「加越号」
  • 米原駅(滋賀県米原市)
  • 四ツ谷駅(東京都新宿区)
  • 成田空港(千葉県成田市)

登場人物

警視庁捜査一課

  • 十津川省三:
    警視庁捜査一課の警部。主人公。
  • 亀井定雄:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。
  • 西本明:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 日下淳一:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 本多時孝:
    警視庁捜査一課長。十津川警部の上司。
  • 三上刑事部長:
    刑事部長。十津川警部の上司。

警察関係者

  • 田島:
    福井県警の刑事。
  • 田口:
    警視庁初動捜査班の警部。

事件関係者

  • 佐々木貢:
    30歳。元M商事の係長。自殺を決意して東尋坊に向かったが、特急「スーパー雷鳥」の車内で死ぬ直前の池辺康夫から、遺書を託されてしまう。
  • 池辺康夫:
    45歳。池辺興産の社長。特急「スーパー雷鳥3号」の車内で毒死した。
  • 池辺冴子:
    池辺康夫の妻。副社長の柴田と不倫している。
  • 柴田:
    池辺興産の副社長。銀座の路地で死体となって発見された。
  • 森谷:
    池辺家の顧問弁護士。新宿西口に事務所をかまえる。甲州街道の明大前近くに停めてあった車のトランクで死体となって発見された。
  • 津田:
    森谷法律事務所の弁護士。
  • 内田:
    森谷法律事務所の弁護士。
  • 水田征一郎:
    30歳。新宿に事務所をかまえる私立探偵。豊島区豊島のマンションに在住。特急「加越10号」の車内で何者かに刺殺される。
  • 島本雄作:
    59歳。池辺興産厚生係の係長。
  • 西条:
    池辺康夫の運転手。事故死する。
  • 西条美保:
    西条運転手の妹。池辺康夫の愛人。かつて大手町にある三辻商事に勤務していた。
  • 檜垣成一郎:
    池辺冴子の兄。八王子にキャンパスのあるK大学教授。自宅マンションで死体となって発見された。

その他の登場人物

  • 柴田美津子:
    柴田の妻。
  • 杉本:
    日本橋にあるKデパートの販売課長。
  • 里村:
    52歳。池辺康夫の友人。中野の豪邸在住。
  • 可奈子:
    里村の妻。
  • 石野杏子:
    銀座にあるクラブ『リーベ」のママ。
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感想

容疑者が複数いて、その容疑者の中から真犯人を見つけ出すという構成であった。ただし、容疑者が次々と殺されていく、奇妙な恐怖感があった。

犯人像も二転三転し、どんでん返しも起こる、最後まで息を抜けないスリリングな展開だったと思う。

序盤にスーパー雷鳥や東尋坊など登場するが、その後は東京での捜査がメインとなるため、旅情はあまり感じられない作品でもあった。

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