〈景品表示法に基づく表記〉当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

「二つの首相暗殺計画」感想レビュー。あらすじ、舞台、登場人物

二つの首相暗殺計画小説

初版発行日 2017年1月7日
発行出版社 実業之日本社
スタイル 長編

私の評価 3.0

POINT】
警察官として、人間として……。十津川警部の苦悩と誓いのドラマが始まる!
スポンサーリンク

あらすじ

その殺人事件が、恐るべき陰謀劇の幕開けだった!被害者は大病院の看護師だった。遺書もあり、最初は自殺と思われていた。しかし、その遺書に疑問を抱いた十津川警部は、殺人事件として捜査を始めることを決意した。そして捜査陣が行きついた事件の真相は、血なまぐさい政界の権力闘争だった!

小説の目次

  1. それは静かに始まった
  2. 幻の東條首相暗殺計画(昭和十九年)
  3. 現代の首相暗殺計画
  4. 沈黙のサムライたち
  5. 野崎英太郎の手記(続き)
  6. 危険の確率(千人の会員による最後の審判)
  7. 第二の首相暗殺計画
  8. 十津川の責任(沈黙の戦場)

冒頭の文

死体は、雨に濡れていた。

小説に登場した舞台

  • 鶴岡駅(山形県鶴岡市)
  • 強羅(神奈川県・箱根町)
  • 熱海駅(静岡県熱海市)
  • 茅ヶ崎海岸(神奈川県茅ヶ崎市)
  • 羽田空港(東京都大田区)
  • 鹿児島中央駅(鹿児島県鹿児島市)
  • 松下村塾(山口県萩市)

登場人物

警視庁捜査一課

  • 十津川省三:
    警視庁捜査一課の警部。主人公。
  • 亀井定雄:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。
  • 西本(死亡した西本明刑事とは別人か?):
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 日下淳一:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 北条早苗:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 三田村功:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 田中大輔:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 片山(死亡した片山明刑事とは別人か?):
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 三上刑事部長:
    刑事部長。十津川警部の上司。

警察関係者

  • 山田:
    首相のSPをしている警官。
  • 長島:
    首相のSPをしている警官。
  • 古田:
    鶴岡署の署長。
  • 宮下:
    神奈川県警捜査一課長。
  • 田島:
    毎朝新聞の記者(中央新聞から転職したのか?社名が変わったのか?)。十津川警部の大学時代の同級生。

事件関係者

  • 佐伯明日香:
    渋谷にある中央病院の看護師。青山一丁目のマンションに在住。自宅マンションから転落して死体となって発見された。
  • 大西博史:
    大手製薬会社の営業部長。佐伯明日香の恋人。大田区のマンションに在住。自宅で服毒死する。
  • 野崎英明:
    警視庁捜査四課の刑事だったが、半年前に退職し行方不明。元特高警官。
  • 海路:
    76歳。首相。
  • 後藤典久:
    外務大臣で副総理大臣。
  • 小松崎:
    保守党の代議士の秘書。
  • 木戸みゆき:
    栃木県にある女子刑務所の元看守長。
  • 木戸信之:
    木戸みゆきの息子。
  • 浅川清:
    ゼネコン淺川組の創業者。海路首相の後援会長。
  • 倉本広次:
    政治学者。
  • 小林忠正:
    若手の代議士。後藤典久の派閥に所属。
  • 小畑信次郎:
    52歳。公認会計士。
  • 島野喬太郎:
    68歳。大学教授。

その他の登場人物

  • 佐伯勇夫:
    佐伯明日香の父親。山形県鶴岡市内にある旅館の主人。
  • 佐伯民子:
    佐伯明日香の母親。山形県鶴岡市内にある旅館の女将。
  • 柴田:
    渋谷にある中央病院の事務局長。後藤典久の甥。
  • 島中由紀:
    渋谷にある中央病院の看護師長。
  • 山下清次:
    37歳。A組の組員。羽曳野市のダム湖に車が転落して死亡する。
  • 森山:
    90歳。佐伯家がある地区の公民館長。
スポンサーリンク

感想

本作は、”首相暗殺計画”という、物騒なタイトルの作品であった。

太平洋戦争時代に実行はされなかった東條英機首相の暗殺計画と、現代の首相暗殺計画について描かれたミステリーである。

ミステリーの内容はまぁ置いといて、どちらかといえば、太平洋戦争時代のことをメインにして描きたかった作品だと思う。

具体的には、東條首相暗殺計画の手記が描かれている。

ここに書いている内容が事実かどうかわからないが、当時の空気感をしる興味深い内容である。また、当時の世界情勢も書かれてあり、この当時の政治家が本気で日本国存亡について憂慮していたことがわかる。

さらには、現代の日本国における世界情勢や中国の脅威、日本の国防についても触れていた。

最後には、戦争を二度と繰り返してはいけないという、十津川警部の、西村京太郎先生の思いが書かれている。

本作は、ミステリーという媒体を通して描いた、西村京太郎先生の戦争についての思いだと思う。

コメント