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「上野-会津 百五十年後の密約」感想レビュー。あらすじ、舞台、登場人物

上野-会津 百五十年後の密約小説

初版発行日 2019年4月19日
発行出版社 文藝春秋
スタイル 長編

私の評価 3.3

POINT】
「上野の西郷隆盛像を破壊せよ」という脅迫状が!犯人の狙いは?
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あらすじ

明治維新から数えて百五十年を超え、歴史に対する認識が次々に見直される中、上野の西郷隆盛像を破壊せよ、という脅迫状が届いた。犯行グループは「歴史を正す者」と名乗る集団。警備中に、東武鉄道への爆破予告も。十津川は「特急リバティ会津」に乗り、会津若松へ。さらに犯人から、東京都などに対し、二十億円の要求が届く。これは会津人から、明治新政府の流れを継ぐ“政府”に対する復讐なのか?

小説の目次

  1. 勝海舟
  2. 犯行目的
  3. 奇妙な協力者
  4. 一つの戦争
  5. 会津戦争へ
  6. 消えた二十億円
  7. 最後の戊辰戦争

冒頭の文

平成もまもなく終わる。二〇一八年は、明治維新から数えて百五十年だった。

小説に登場した舞台

  • 上野公園(東京都台東区)
  • 特急「リバティ会津」
  • 浅草駅(東京都台東区)
  • とうきょうスカイツリー駅(東京都墨田区)
  • 会津田島駅(福島県・南会津町)
  • 会津若松駅(福島県会津若松市)
  • 鶴ヶ城(福島県会津若松市)
  • 会津新選組記念館(福島県会津若松市)
  • 阿弥陀寺(福島県会津若松市)
  • 萬松山天寧寺(福島県会津若松市)
  • 西郷頼母邸跡(福島県会津若松市)
  • 清水屋旅館跡(福島県会津若松市)
  • 郡山駅(福島県郡山市)
  • 東京駅(東京都千代田区)
  • 北千住駅(東京都足立区)

登場人物

警視庁捜査一課

  • 十津川省三:
    警視庁捜査一課の警部。主人公。
  • 亀井定雄:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。
  • 日下淳一:
    28歳。警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。徳川の旗本の子孫。
  • 北条早苗:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 三田村功:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 本多時孝:
    警視庁捜査一課長。十津川警部の上司。
  • 三上刑事部長:
    刑事部長。十津川警部の上司。

警察関係者

  • 野口:
    28歳。福島県警の刑事。会津藩の家老の子孫。
  • 伊地知:
    28歳。鹿児島県警の刑事。薩摩藩の家老の子孫。
  • 高坂:
    会津若松署の署長。
  • 白井:
    会津若松署の警部。

事件関係者

  • 柴田圭吾:
    長州商事の社長。
  • 内川正雄:
    長州商事の社長秘書。
  • 沢木健:
    25歳。サラリーマン。丸子橋付近で乱闘をして逮捕された5人組の一人。
  • 桂木真一郎:
    丸子橋付近で乱闘をして逮捕された5人組のリーダー。
  • 崎田:
    大学教授。明治維新を研究している。喜多方の生まれ。
  • 佐伯大:
    35歳。函館出身の男。
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感想

本作は、戊辰戦争、その中でも会津戦争がテーマの作品であった。

現代、日本人が知っている戊辰戦争や会津戦争の歴史は、ある一方から描かれた歴史であるに過ぎず、まったく反対側から見た視点では、別の真実があるかも知れないという観点から描かれており、この時代について興味深く学ぶことができる。

ミステリーについては、この会津戦争さながらの対立が現代に巻き起こるというものであった。明治維新から150年の2018年にふさわしい作品だったのではないだろうか。

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