初版発行日 1999年4月25日
発行出版社 中央公論新社
スタイル 短編集
私の評価
【POINT】
十津川が見た四つの殺意!
十津川が見た四つの殺意!
あらすじ
1.河津・天城連続殺人事件
短編集「殺意の交錯」に収録。下記を参照↓↓
→「殺意の交錯」
2.黒部トロッコ列車の死
短編集「湯けむりの殺意」に収録。下記を参照↓↓
→「湯けむりの殺意」
3.週末の殺意
桜上水駅近くの住宅街でN鉄鋼の会計課に勤務する島崎ゆき子の死体が発見された。捜査を開始した十津川警部は、捜査線上に浮上した、売れないコピーライターの男と、ゆき子と歌舞伎町のバーで一緒にいたS電気の社員・三村さなえの2人をマークした!
4.一千万円のアリバイ
十津川警部シリーズではないため、割愛。
小説に登場した舞台
1.河津・天城連続殺人事件
短編集「殺意の交錯」に収録。下記を参照↓↓
→「殺意の交錯」
2.黒部トロッコ列車の死
短編集「湯けむりの殺意」に収録。下記を参照↓↓
→「湯けむりの殺意」
3.週末の殺意
- 桜上水駅(東京都世田谷区)
- 新宿歌舞伎町(東京都新宿区)
- 新宿駅(東京都新宿区)
- 阿佐ヶ谷駅(東京都杉並区)
4.一千万円のアリバイ
十津川警部シリーズではないため、割愛。
登場人物
1.河津・天城連続殺人事件
短編集「殺意の交錯」に収録。下記を参照↓↓
→「殺意の交錯」
2.黒部トロッコ列車の死
短編集「湯けむりの殺意」に収録。下記を参照↓↓
→「湯けむりの殺意」
3.週末の殺意
- 十津川省三:
警視庁捜査一課の警部。主人公。 - 亀井定雄:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。 - 早川冴子:
30歳。警視庁の婦人警官。 - 本多時孝:
警視庁捜査一課長。十津川警部の上司。 - 三上刑事部長:
刑事部長。十津川警部の上司。 - 井上:
四谷にある不動産会社に勤務。桜上水駅近くの建売住宅に在住。 - 島崎ゆき子:
28歳。N鉄鋼の会計課に勤務。桜上水駅近くの建売住宅に在住。自宅近くで死体となって発見された。 - 原田:
35歳。N鉄鋼の会計課長。 - 高木哲夫:
29歳。売れないコピーライター。中野のマンションに在住。 - 渡辺:
鑑識の技官。 - 三村さなえ:
S電気の社員。経堂のアパートに在住。
4.一千万円のアリバイ
十津川警部シリーズではないため、割愛。
感想
本作は、4つの作品が収録された短編集である。
いずれ劣らぬ秀作であるが、3作目の「週末の殺意」は、このタイトルが示す意味が、事件の動機にもなっていて興味深い。
40ページと短い作品であり、コンパクトにリズミカルに話が展開し、あっという間の結末になるが、犯人の動機が、現代人らしい動機であった。
漠然とした寂しさ、漠然とした不安。これが自分の中だけで肥大し、大きな被害妄想になり、やがて殺意へと変わっていった。現代人の心の闇を描いた作品といえるかもしれない。
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