初版発行日 1998年7月30日
発行出版社 光文社
スタイル 短編集
私の評価
大都会・東京に潜む孤独を活写した力作推理四編を収録!
あらすじ
1.午後の悪魔
短編集「愛と殺意の伊豆踊り子ライン」に収録。下記を参照↓↓
2.北の女が死んだ
短編集「北の欲望 南の殺意」に収録。下記を参照↓↓
→「北の欲望 南の殺意」
3.警官嫌い
数寄屋橋交番に勤務する青木巡査が何者かに刺殺された。十津川警部は、警官殺しとして捜査を始めた矢先に、練馬区内の派出所の森下巡査が何者かに射殺された。十津川は、二年前に起こった警官への連続いたずら事件に注目するが、第三の警官殺人事件が発生する……。
4.若い刑事への鎮魂歌
短編集「日本縦断殺意の軌跡」に収録。下記を参照↓↓
→「日本縦断殺意の軌跡」
小説に登場した舞台
1.午後の悪魔
短編集「愛と殺意の伊豆踊り子ライン」に収録。下記を参照↓↓
2.北の女が死んだ
短編集「北の欲望 南の殺意」に収録。下記を参照↓↓
→「北の欲望 南の殺意」
3.警官嫌い
- 数寄屋橋(東京都中央区)
4.若い刑事への鎮魂歌
短編集「日本縦断殺意の軌跡」に収録。下記を参照↓↓
→「日本縦断殺意の軌跡」
登場人物
1.午後の悪魔
短編集「愛と殺意の伊豆踊り子ライン」に収録。下記を参照↓↓
2.北の女が死んだ
短編集「北の欲望 南の殺意」に収録。下記を参照↓↓
→「北の欲望 南の殺意」
3.警官嫌い
- 十津川省三:
警視庁捜査一課の警部。主人公。 - 亀井定雄:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。 - 西本明:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 日下淳一:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 北条早苗:
警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。 - 三上刑事部長:
刑事部長。十津川警部の上司。 - 青木:
30歳。数寄屋橋交番の巡査。数寄屋橋のKビルで何者かに刺殺される。 - 大塚:
25歳。数寄屋橋交番の巡査。数寄屋橋のKビルで何者かに殴られ負傷する。 - 桜井:
数寄屋橋交番の巡査。 - 木村:
数寄屋橋交番の巡査。 - 森下:
練馬区N派出所の巡査。練馬区内の脇道で何者かに射殺される。 - 花井:
渋谷区幡ヶ谷派出所の巡査。 - 芝本:
26歳。初台駅前派出所の巡査。石川県の生まれ。何者かに射殺される。 - 中村:
科捜研の技官。 - 平泉肇:
警視。渋谷警察署の副署長。石川県出身。 - 平泉さと子:
平泉肇の妻。 - 平泉巡一郎:
20歳。平泉肇の息子。 - 皆川:
28歳。巡査。射殺される。
4.若い刑事への鎮魂歌
短編集「日本縦断殺意の軌跡」に収録。下記を参照↓↓
→「日本縦断殺意の軌跡」
感想
スピード感と意外性あふれる四作の短編を収録した作品集。
この中でも、「刑事嫌い」は、登場人物全員が警官および警官の家族という、警察一色の作品だった。タイトル通り、警官が嫌いな人物が起こした連続殺人事件であり、十津川班の力を集結した鋭い捜査で、容疑者が追い詰められていく。
最後の結末は、妥当でもあり意外でもある、不思議な余韻を残してくれる作品であった。
最後に、西村京太郎先生のことばを紹介しておく。
昔は、長編小説を書くときと短編小説を書く場合では、心構えが違っていた。いや、違っているべきだと思っていた、といったほうがいいだろう。長編は人生を、短編は人生の一瞬を書くものだ、とも考えていた。
だから、昔書いた短編を読むと、書き出しから緊張しているのがよくわかる。長編なら途中で修正がきくが、短編はそれができないから、とにかく上手く書こうと身構えてしまうのだ。最近になって、そうした考えを捨てることにした。一瞬だろうが、人生に変わりはない。別に身構える必要もないだろう。そう考えたら、気楽に短編が書けるようになった。
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