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十津川警部「予土線に殺意が走る」感想レビュー。あらすじ、舞台、登場人物

予土線に殺意が走る小説

初版発行日 2017年9月13日
発行出版社 祥伝社
スタイル 長編

私の評価 2.7

POINT】
世界的イベントを打つ「呼び屋」vs十津川!?愛媛宇和島の闘牛と海外の闘牛士を戦わせる男。華やかな世界の裏にひそむ、底のない闇とは?謎を解く鍵は、”ホビートレイン”にあり!
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あらすじ

国際的な音楽家やアスリートの興行を打つ「呼び屋」の東海元。彼が次に選んだのは愛援宇和島の闘牛とスペインの闘牛士の対決だった。イベントはまたも大評判を呼ぶも、巨額の興行資金が回収されたかは不明。興味を抱いたN新聞の記者梶本は東海の秘書山田真由美に接近した。同じ頃、多摩川河川敷で殴殺死体が発見され、十津川率いる捜査本部に東海と事件の関連を示す告発状が届く。やがて、四国の予土線を走る、新幹線そっくりの“鉄道ホビートレイン”に東海が執着していたと判明、そして十津川が四国へ飛んだ!

小説の目次

  1. 鉄道ホビートレイン
  2. 懸賞金
  3. 缶コーヒー
  4. 疑惑
  5. 愛と危険と
  6. ジ・エンドへの道
  7. 最後の旅

冒頭の文

銀座☓丁目の画廊で、四月一日から、沢村和牛の個展を開いていた。

小説に登場した舞台

  • 東京駅(東京都千代田区)
  • 岡山駅(岡山県岡山市北区)
  • 窪川駅(高知県・四万十町)
  • 鉄道ホビートレイン
  • 宇和島駅(愛媛県宇和島市)
  • 駐日スペイン大使館(東京都港区)
  • 成田空港(千葉県成田市)
  • 駐日コロンビア大使館(東京都品川区)
  • 国立国会図書館(東京都千代田区)
  • 羽田空港(東京都大田区)
  • 高知龍馬空港(高知県南国市)
  • 帝国ホテル東京(東京都千代田区)
  • 江川崎駅(高知県四万十市)
  • 東京体育館(東京都渋谷区)
  • 特急「南風」
  • 下灘駅(愛媛県伊予市)
  • 松山空港(愛媛県松山市)
  • 延光寺(高知県宿毛市)
  • 金剛福寺(高知県土佐清水市)
  • 足摺岬(高知県土佐清水市)
  • 岩本寺(高知県・四万十町)
  • 青龍寺(高知県土佐市)
  • 清瀧寺(高知県土佐市)
  • 種間寺(高知県高知市)
  • 善楽寺(高知県高知市)
  • 竹林寺(高知県高知市)

登場人物

警視庁捜査一課

  • 十津川省三:
    警視庁捜査一課の警部。主人公。
  • 亀井定雄:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。
  • 日下淳一:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 三田村功:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。

事件関係者

  • 沢村和牛:
    日本画家。
  • 東海元:
    世界興業の社長。六本木のマンションに在住。
  • 山田真由美:
    東海元の秘書。行方不明になった後、死体となって発見された。
  • 岸本泰久:
    40歳。詐欺師。多摩川の河原で死体となって発見された。
  • 崎田昭雄:
    旧軽井沢に別荘をもつ男。東海元の仲間。
  • 中島修司:
    30歳。東海元の仲間。
  • 田中俊雄:
    30歳。東海元の仲間。
  • 松村剛志:
    29歳。東海元の仲間。
  • 石坂勝二:
    42歳。東海元の仲間。
  • 大野美枝子:
    28歳。東海元の仲間。
  • 岡本大輔:
    10歳。岡本工業社長の息子。何者かに誘拐される。
  • 黒川和之:
    23歳。岡本大輔の家庭教師。
  • 森田正文:
    55歳。岡本工業の元広報部長。
  • 森田文子:
    森田正文の妻。何者かに殴られて墨田区内の病院に入院する。

その他の登場人物

  • 仁村良吉:
    愛媛県宇和島に在住の農家。沢村和牛が描いた牛の絵のモデルとなった牛を飼っている。モデルの牛を東海元に5千万円で売った。
  • 梶本修:
    N新聞の記者。
  • 橋口:
    N新聞のカメラマン。
  • カルロス:
    スペイン人マタドール。
  • アロンド:
    コロンビア人。ボゴタの郊外にある牧場主。
  • ピノ・アデアン:
    アルゼンチン人のマタドール。
  • アーノルド・アデアン:
    ピノ・アデアンのマネージャー。
  • 戸田:
    高知県警の警部。
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感想

舞台となった宇和島や下灘、高知県内のスポット、鉄道がよく描かれていた点は良かったと思う。また、本作では闘牛のシーンが何度か登場するが、海外のマタドールを招き、本格的な大会としてエネルギッシュに描かれていた点も良かったと思う。

ただ、ミステリーについては、特に見るべきものはなかったのが残念である。

最後に、西村京太郎先生のことばを紹介しておく。

四国は鉄道に恵まれていないといわれる。確かに、電化されている区間は短いし、四国を一周する路線がない。それでも、それなりに工夫されて、走っているので、観光客にとっては、楽しめる。予土線には、新幹線の0系をマネたオモチャのような列車が走っていて、これが、子供たちに大人気なのである。予讃線には、海が目の前に見える無人駅として、再三ポスターに使われている下灘駅がある。電化されていないし、列車の数も少ないが、職員の努力で、それを逆用した楽しさが、四国の鉄道はある。ぜひ一度、四国の鉄道に乗ってほしい。そうすれば、四国の本当のよさがわかるはずである。

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