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十津川警部「銚子電鉄 六・四キロの追跡」感想レビュー。あらすじ、舞台、登場人物

銚子電鉄六・四キロの追跡小説

初版発行日 2010年4月18日
発行出版社 双葉社
スタイル 長編

POINT】
犬吠埼、銚子港、外山で起こる連続殺人事件!捜査線上に浮かび上がったのは、”闇ビジネス”だった。
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あらすじ

犬吠埼灯台で私立探偵・本橋哲平の他殺体が発見された。また、本橋に融資していた消費者金融会社の野崎康幸支店長も、都内のホテルで殺害された。千葉県警と連携して捜査にあたった十津川警部は、事件の背後に甘い投資話のからくりを操る不思議な組織の存在をつかんだが…。

本作の謎は、「なぜ、岡本亜紀のカメラが盗まれたのか?」、「なぜ、銚子で事件が起こるのか?

小説の目次

  1. 取材
  2. 推理比べ
  3. 一千万円の行方
  4. 黒い影
  5. 不審船
  6. 一触即発
  7. 終着点へ

冒頭の文

月刊誌『T&K(旅と鉄道)』を発行しているR出版は、神田駅近くの雑居ビルのなかにあった。

小説に登場した舞台

  • 東京駅(東京都千代田区)
  • 特急しおさい
  • 銚子駅(千葉県銚子市)
  • 銚子電鉄
  • 犬吠駅(千葉県銚子市)
  • グランドホテル磯屋(千葉県銚子市)
  • 犬吠埼灯台(千葉県銚子市)
  • 帝国ホテル(東京都千代田区)
  • 成城学園前駅(東京都世田谷区)
  • 銚子警察署(千葉県銚子市)
  • 銚子漁港(千葉県銚子市)
  • 外川駅(千葉県銚子市)
  • 外川漁港(千葉県銚子市)
  • 串本港(和歌山県・串本町)
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登場人物

警視庁捜査一課

  • 十津川省三:
    警視庁捜査一課の警部。主人公。
  • 亀井定雄:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の相棒。
  • 西本明:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 北条早苗:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 三田村功:
    警視庁捜査一課の刑事。十津川警部の部下。
  • 三上刑事部長:
    刑事部長。十津川警部の上司。

事件関係者

  • 井畑徹:
    R出版の編集者。
  • 岡本亜紀:
    R出版のカメラマン。
  • 本橋哲平:
    30歳。私立探偵。世田谷区成城学園前のマンションに在住。犬吠埼で死体で見つかる。
  • 渡辺:
    千葉県警の警部。
  • 野崎康幸:
    消費者金融「マイホーム」世田谷支店の支店長。
  • 小野寺一郎:
    41歳。K組の幹部。
  • 野中久幸:
    30歳。K組の組員。
  • 中山勝敏:
    62歳。外川マリーナの管理事務所の事務員。
  • 安藤健太:
    21歳。チンピラ。足立区北千住に在住。

その他の登場人物

  • 渡辺博子:
    渡辺警部の妻。
  • 千頭明:
    四谷三丁目にスタジオをもつ有名カメラマン。
  • 安井:
    消費者金融「マイホーム」世田谷支店の副支店長。
  • 広田:
    千葉県警の警部。
  • 中村:
    警視庁捜査四課の警部。
  • 外川:
    大手町の船舶設計会社の責任者。
  • 矢口:
    国土交通省の課長。
  • 浜田:
    海上保安庁の職員。

印象に残った名言、名表現

■百戦錬磨の十津川警部だからこそ知る、人間の強欲さ。

「私も、銚子にいっていますから、どんなに、素晴らしいところかは、よく知っています。しかし、人間は、平気で、そんな美しい景色や人情を、金儲けと殺人で、汚してしまうんですよ」

感想

本作は、千葉県銚子市を走る、銚子電鉄の沿線が舞台となる。

恐らく、西村京太郎先生は、この銚子電鉄、そして、犬吠埼のことを、深く愛しているのだと思う。この銚子電鉄や犬吠埼を題材にした作品は、2016年刊行の「わが愛する犬吠の海」。

この作品では、銚子電鉄や犬吠埼について、かなり踏み込んだ解説や、美しい景色、観光PR活動などの様子が描かれていた。

本作では、主に、銚子駅、犬吠駅、外川駅が登場する。この他にも、観光地の犬吠埼灯台、名物、ぬれ煎餅、そして、人気の銚子電鉄について、旅情たっぷりの描写が楽しめる。

美しい銚子の海で起こった連続殺人事件。その裏にある、闇のビジネス。事件を追う十津川警部。この3つの極上のハーモニーがあなたを魅惑の世界へ誘うはずである。

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